「知ろう守ろう芦生の森」2018夏

「知ろう守ろう芦生の森」の植生調査活動に2年ぶりに参加してきました。

調査は毎年で今年は8年目にあたります。去年は参加できませんでしたが、継続的に観察していると小さな森(柵の中)の遷移がわかりとても興味深い体験です。それに幾分涼しい…。
いつもは20名を越す参加者がおられますが今回は10名ほど、忙しい調査で肝心のブナなど写真を撮り忘れていました。

またT先生のミニ講座で新しいお話もありました。
芦生では平方キロ辺り2~3頭の生存数で京都府の平均よりはるかに低いのにかかわらず一日で5頭(ハンター3人)もなぜ捕獲できたのか。芦生ではシカが好んで食べる植物はほとんどありません。ABCプロジェクトの柵は冬場から春先にかけては雪による破損を避けるために網を下ろすのでシカは自由に侵入してきます。限られた範囲内なので捕獲も容易だったそうです。縄張りとしていたシカが捕獲されると別のシカが寄ってくるそうで効率よく駆除できたらしいです。

イワヒメワラビを除去した所とそうでない所の植生回復時の様子を観察してるのですが、T先生やFさんによると興味深い変化が出てきてそうです。当然除去したところが日当りも良く回復が速いのですが、ブナなど成長の遅い稚樹などは除去していないところでも成育している。除去したところでは成長が早いミズメ、タニウツギなど先優植物の影響がでてきているかもしれないなど。除去していない所のほうが以前の植生に近いかもと。