会報表紙 四月号「桜」

4月、春本番となり花見の季節です。
花見といえば桜ですが花便りが新聞に連載されたり名所へのパックツアーが沢山企画されるなど他の花とは一段格上の扱いを受けています。
個人的にも春になってあちこちに桜が咲き出すと心躍るものがあります。
近辺では大屋町に江戸彼岸桜の大木があって垂水の千年桜といわれています。
20年ほど前に初めて見に行った時は弱って支えの鉄骨に取り囲まれており、枯れるんではないかと思いましたが手入れがされて元気になっていて毎年沢山の人を集めるようです。
岐阜の薄墨桜も江戸彼岸で巨木になっている桜は江戸彼岸が多いそうです。

桜は古くなって幹の内部が腐ってくるとその中に根が伸びて成長し、幹の代わりの支えとなる性質があるそうで、新しい根がしっかり育つように支えをしたり施肥などの手入れをすればかなり長生きするようです。
京北の常照皇寺の枝垂桜は中の根がしっかりする前に大雪で折れたようで、見事な名木でしたので残念です。

近辺の山に咲く山桜は株ごとに花色に変化があって沢山咲いているとピンクから白のグラデーションは見事で見飽きないですね。
マメザクラという種類があってあまり大きくならず、ひっそりと山道の斜面などに咲いていますが風情があっていいものです。
この付近のはキンキマメザクラという種類で花柄がソメイヨシノなどに比べて長いのが特徴です。

上には桜、足元にはショウジョウバカマやヤマルリソウなど春の花が楽しめる季節です、またヘビやヤマビルも動き出します、注意怠り無く春の山を楽しんでください。

文 はる
絵 HITORISHIZUKA