山と出会い、人と出会う・百名山踏破への道のり(1)【福知山山の会】
深田久弥が、「山の品格」「山の歴史」「個性のある山」というの3つの基準 (さらに、「ある程度の高さが必要」だとして1500m以上という条件を加えた。) をもとに選定した『日本百名山』。山に登る者ならだれもが憧れるその百の頂すべてを登ることを目標として達成した人が、福知山山の会に3人います。20017年に達成したSTさん。そして、今年2019年に達成したFTさんとSHさん。その3人に百名山踏破の道のりについて聞かせていただきました。1回目は、高校生の時に山に行きたくて「生物クラブ」に入部したというSTさんの道のりです。
2014年5月に手術をしました。それまでは考えもしていなかった日本百名山なら単独で登っても、登山道さえはずさなければ1時間以内には誰かに出会うであろうと考えました。その時点で百名山には47座登っていましたが、未踏の53座を制覇することを目標にしてリハビリに励みました。この時は2年あったらいけると思っていましたが、結果的には3年かかりました。
手術後7月から山の会の山行に参加しましたが、最初の鬼ケ城から烏ケ岳は何回も休みながらの山行でした。続く親不知の山行もアンテナ山までの間に3回も休むような結果でした。それでも、9月までに5回の山行に参加し、体力の不安がなくなりました。そこで、9月20日から娘と苗場山に登り、その足で上越の赤城山、日光白根山、皇海山と登り切ることができました。結局、この年は、木曽駒ケ岳から空木岳縦走や恵那山、久住山など14座に登ることができました。
2015年は、4月の祖母山からスタートし、10月の妙高山・火打山・高妻山まで計18座。2016年は、6月の焼岳・草津白根山からスタートし、10月には鹿島槍ヶ岳・月山・吾妻山・磐梯山と登り、この年も18座に登りました。2017年は、7月鳥海山、8月光岳・・そして、100座目となる美ヶ原に11月に登り、百名山の完登を達成することができました。
2017年11月13日、100座目の美ヶ原は、「王ケ頭ホテル」に宿泊をして山頂より360度の展望を眺めることができました。ホテルの方の話では、「天候次第で百名山の中の40山くらい見ることができます」とのこと。また、朝、部屋のカーテンを開けると南アルプスと八ヶ岳の間に富士山がそびえる素晴らしい景色が飛び込んできました。8月末に99座目の光岳に登ってから2か月間、ホテルの空きがなく延ばしていただけに、全てにおいて良かったと思いました。
それぞれに思い出があり、写真もたくさん撮りました。体調を崩し不安を抱えながら途中下山した鳥海山、風雪の中登った久住山、大雨の蓼科山・八幡平。縦走では、笠ケ岳~黒部五郎~水晶~雲ノ平~折立まで、さらに荒川岳~赤石岳~聖岳など。もちろん好天に恵まれた大雪山・十勝岳などの山々も!!登る時期・登るコースを選ぶことで、花・紅葉・残雪・眺望など様々に楽しむことができました。
一番思うことは、「人との出会い」ということです。山の会に入っていろいろな人と出会うことでたくさんのことを教えてもらいました。中でも、山の形態はいろいろあること(地図読み・沢登り・岩登り・テント泊等々)を知り、自分の中での「山」が広がっていきました。氷ノ山での雪洞体験も貴重な体験です。これからも、新たな目標を立て体力に合った山行を楽しみたいと思っています。
「子どものころは家にあった地図を見ながら歩くのが楽しかった」というSさんは、山頂に着くと四方に見える山についていろいろとお話してくださいます。長年の経験で鍛えられたお話は、何事においても勉強になります。これからもよろしくお願いします。
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